都立高校推薦入試の作文対策で長男が取り組んだことを紹介します。長男の作文点はおそよ55%くらいだったので、面接試験の対策同様に「これをしたら上手くいった!」とは言えません(;'∀')
長男は作文が約55%の得点で合格しましたが、55%得点できれば必ず合格できるものではありません。志望校の難易度や倍率、総合得点などいろいろな要素が絡みます。
長男は国語が苦手です。いくつかの問題集に取り組みましたが、国語という教科の特性なのか手ごたえはあまり感じられませんでした。
国語に割ける時間が限られているので、問題集を増やすよりはインプットとアウトプットを同時に鍛える作文の方が最終的な国語力UPにつながると思い、新中3の春休み頃からスケジュールに作文を組み込んでました。(土日のどちらか、あるいは両方)
国語の200字作文対策
当初は推薦入試を考えていなかったので、一般入試の国語の200字作文で得点できるように作文練習をしてました。
全く書けない子向け
長男が最初に取り組んだのは『出口汪の作文講座: 15ステップですらすら書ける (教育単行本)』です。対象は小学校中学年からとなってますが、国語が超苦手な長男には簡単すぎるということはありませんでした。
出口国語でおなじみの主語・述語の関係をつかむことから始まります。実際の作文練習よりも文の構造をつかむことのウエイトが大きいです。新中3の春休みに取り組みました。最初の方のセクションはすぐに終わるので、早ければ1週間あれば終えられます。
(ほとんどの中学生には不要だと思われます)
おすすめは『200字意見文トレーニング』
作文対策としてどれか1冊を選べと言われたら、『藤原流200字意見文トレーニング―未来を生き抜くための「柔らかアタマ」をつくろう!!』です。
この本は都立高校の200字作文と出題傾向が違います。しかし、200字で意見文を書くとはどういうことなのかがよく分かります。200字で文章を書く練習にはもってこいです。
意見文ということなので、ある事柄に対してどちらかの立場に立って書くお題で主に構成されています。「A or B」の両方の回答例が載っています。自分と反対の立場の回答例に触れられるのが良かったです。
全く書けないときは回答を丸写しさせ、その立場の根拠や文のまとめ方を理解する形で進めていました。
素人でもわかる採点基準(与えられた条件を守っているかどうか)が明記されていたのも良かったです。与えられた条件で書くことを徹底する練習ができます。
『200字意見文』と都立高校の過去問(推薦入試の場合は志望校の過去問)で作文対策は十分だと思います。
もしくは、下記↓↓↓で紹介する作文・小論文対策本を1冊と過去問でよいでしょう。
推薦入試対策用に購入した本
推薦入試受験を決めてから、作文対策本を2冊購入しました。しかし、長男の余力がなくどちらも手付かずでした。
▲作文・小論文を書くにあたって構成を練るためのワークシートが別冊になっています。文書を書く子が苦手な子向きです。
▲最初に文章力、発想力に関するチェックシートがあります。得意分野・苦手分野を知って取り組める構成になっています。苦手分野に集中して取り組むなど効率よく取り組みたい子向きです。
インプット用に雑誌『NEWSがわかる』
インプット用&時事問題対策を兼ねて毎月購入してました。長男は読書習慣がありません。せめて新聞を読んでほしいと思い何度も新聞を読むことにトライしましたが、結局新聞を読む習慣をつけることはできませんでした。それでも最低限の何かをと思い、月刊誌の『NEWSがわかる』をすすめました。
この雑誌の対象は中学受験をする小学生だと思われますが、長男の国語レベルに合ってました。月刊誌だったことも長男の負担にはならなかったようです。
新聞を読みこなせる子は新聞で充分です。
Z会の作文講座を受講
Z会の作文講座は正直オーバーワークです。母としては週に1時間でも自分の頭で考えることをしてほしかったので取り組んでもらいました。
添削課題は月に1回。添削課題のテーマに沿った作文が書けるようにテキストが構成されています。週に1回1~2時間程度の時間を取りテキストを進めれば、3~4回で完結します。月末に添削課題の提出です。
Z会は添削課題のテーマで作文が書けるように1か月かけて練るという内容なので、Z会ならではの「考える」を重視した内容だと思います。即効性を求めて受講すると期待外れになると思います。
推薦入試カリキュラム
受講時(2020年度)のZ会の作文講座のカリキュラムは標準、推薦入試対策、難関作文・小論分対策の3つです。10月からカリキュラムが分かれます。
当初は何も考えていなかったので標準カリキュラムで申し込んでました。推薦入試カリキュラムがあることに長男も母も気づかず手続きが遅れ、推薦カリキュラムに切り替えたのは11月からでした。
推薦カリキュラムといっても都立推薦入試向けではないようです。コース変更の手続きの電話の時に「都立推薦の対策になりますか?」と尋ねたのですが、「特定の高校を対策するような内容ではありません」という回答でした。
長男は毎回の提出課題は8割~9割得点できていたようです。テキスト通りに進めてひと月かけて自分の意見をまとめた上での(練りに練った)作文になるので、長男でも添削課題は得点できていたようです。締め切りを過ぎることもありましたが全提出してました。
Z会作文講座の添削について
添削課題は最初の1回を除いて親に見せてくれなかったため、どの程度役に立ったのかは不明です。
最初の1回を見せてくれたのは、長男にとって全く書けないテーマだったため親がヘルプしたからです。どんな添削になるのか気になりその月だけ返却されたものを見せてもらいました。
ヘルプは代筆ではなく、長男のまとまりのない意見をどうにか作文の形にもっていけるよう親子であーだこーだ言いながら一緒に考えたのでした。それでも長男のいちばん言いたいことをひと言で言い表せず、ダラダラとした駄文で提出しました。(結局ヘルプになっていなかった)
返却された作文を読むと、ダラダラ書いていた部分が的確な表現に添削されてビックリでした。その表現があるだけでグッと洗練された作文になり感動しました。小学生レベルの作文からしっかりした中学生の作文に変化しました。
その1回の添削だけの感想ですが「さすがZ会」と思ったのでした。
過去問練習
都立推薦の過去問には冬休みから取り組みました。都のHPページに各高校の推薦入試のテーマが載っています。
▼9年分のテーマが掲載されています▼
長男の志望校は毎年課題文を読んでお題に答える形式です。しかし掲載されているのはお題(テーマ)だけ。課題文の掲載はありませんでした。
塾なしのわが家は最終的に過去問の課題文を入手することはできませんでした。(エリア的に長男の通う高校の受験者がほぼいないので、通塾していても入手できなかった可能性は高い気がします)
入手できないものは入手できないので、課題文なしで与えられたお題だけで時間内に作文を書く練習をしてました。
自分の鉄板ジャンルを決めておく
作文はどんなお題が出るかは分かりません。(推薦入試は数年分のテーマを見ればある程度の傾向は分かると思います)
実際の試験で問題を見てからお題に合うエピソードを思い出していると作文を書く時間がどんどん削られます。
長男の場合、どんなお題が出ても部活の経験を踏まえて書くことに決めてました。例えば、中学3年間の思い出、他人と協力すること、高校に入ったらやってみたいこと、といったバラバラなお題でも (実際はこんな分かりやすい出題ではありませんが…)、部活の体験から得たことと結び付けることにしてました。
本人の大事にしている経験や事柄で書くと決めると、いろいろ展開しやすく応用できると思います。
制限時間を意識する
5教科の試験同様に、作文の過去問も制限時間内で書く練習をしてました。
限られた時間で書き上げるのはなかなか大変です。一般入試の200字作文に費やせる時間は10分前後でしょうか。推薦入試は1時間で600~800字の学校が多いと思います。どちらも親の私から見るとかなりハードだなあと思いました。
長男はZ会の添削課題では8割~9割取れていましたが、Vもぎの200字作文は10点中5~6点でした。この差は何だろうとずっと思っていたのですが、試験で作文に費やせる時間の違いですね。今気付きました(*'▽')
時間が足りなくても制限時間を無視することはできないので、制限時間内で最大限得点できるよう練習するしかありません。
推薦入試の結果は約55%でしたが、これでもいつも通りの力を出せたのかもしれません。入試本番でいつも以上の力を出すことはできませんでしたが、いつも以下にならなかったのは定期的に作文に取り組んでいたからだと思います。
学校や塾を活用すべし
長男の通っていた中学では作文・小論文の添削は希望者の自己申告制でした。長男の話によると、2学期後半くらいから何度も添削してもらっていた子もいたようです。長男はZ会の添削で十分に感じていたのか申し込まないでいました。もったいなかったです。
過去問は親の私が添削しましたが、誤字脱字のチェック、言いたいことが伝わるかといったくらいのことしか言えないのでシロウトの親にはやはり限界がありました。
自己PRカードや面接のときも書きましたが、学校や塾など活用できるものは活用すべしです。作文もフィードバックしてもらうことが一番大事だと思います。
▼内申点を上げるために取り組んだこと▼
▼自己PRカード▼
▼面接対策について▼